蝶々が嫌いです。
昔は平気だった。虫と戯れる機会を失い、いつしか虫が嫌いになっていたが、身近な昆虫の中でも蝶々が1番嫌いになっていた。
触覚が無理。あとよく見たらすげえ気持ち悪いフォルムしてるのも無理。密吸うための口もダメ。なにあの長いの。羽もだめ。全然綺麗じゃない。ふざけるな。
ダメな要素しかない。
蛾なんてもう……あいつすぐ光に集まってくるし厄介でしかない。
そんな蛾が、今朝からベランダに棲みついてる。
雨が降っていなかったので、久しぶりに窓を開けようと思った。開けてみたら、目の前に蛾がいた。
白い蛾。なんで蛾のくせに白いんだ。せめて保護色にしろ。いや、壁白いから保護色だわ。でも許せねえ。しかもでけえ。10cmくらいないかお前。
窓を閉めた。換気は一瞬で、開けた意味あった????ってレベルだった。ふざけている。なんで蛾にこんなに惑わされてるんだ。
まあいつかいなくなるだろうと思って、昼まで待った。ちらりとベランダを見る。
まだいる。
は〜〜〜〜心の安寧が保たれない〜〜〜〜
ベランダ掃除したかったのもあって、バケツに水を汲んでベランダに流してみた。壁に張り付いているから意味なかった。ただ、少しピクッて羽を動かしていたので生きていた。
きめぇのですぐに窓を閉めた。鍵も閉めた。もう今日はこいつがいなくなるまで窓を開けれない。見たくないからカーテンも閉めた。
去年の6月にもでけえ蛾がベランダにいた。あの時はオオミズアオだったな。あいつも1日中ベランダにいた。休憩料とっていいか?
夕方、そろそろいなくなってくれねえかとベランダを見た。
まだいる。
そろそろいなくなってほしい。
実害があるわけじゃない。ただ、そこにいるだけ。でも、ベランダを見ると嫌でも視界に入ってくる。勘弁してほしい。
種類を調べた。わからん。オオミズアオじゃないってことだけわかる。あとはわからん。
「白い蛾はスピリチュアル的に波動が高い生き物なんです。吉兆の証です」
知らんがな。スピリチュアル的にいいやつでも俺にとってはただただ気持ち悪いだけのやつなんや。蛾がいなくなることが1番の吉兆なんや分かってくれ。
カーテンを開けてまだいるとつれえので、明日の朝いなくなっていることを祈って酒を飲みます。